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北海道の畜産農家「息子と二人三脚で」経営者の覚悟-地場産業のゲームチェンジャーは誰だ 酪農・畜産業界編

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東洋経済オンライン
概要

東洋経済オンラインタイアップ広告からの転載記事

 

地域活性化が問われる中、建設、農業、畜産といった地場産業の事業変革を実現しようとする経営者を取り上げるシリーズ企画「地場産業のゲームチェンジャーは誰だ」。経営者たちはそれぞれの業界や地域で、目の前にある課題と向き合いながら事業変革を図っている。その強い味方が、アメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)のビジネス・カードだ。今回は北海道川上郡標茶町(しべちゃちょう)で酪農と畜産を営んでいるKI代表取締役社長・木並伸一氏に話を聞いた。

      「息子と一緒に経営を立て直す」決意をした理由

       

      北海道釧路市のたんちょう釧路空港から北東に、車で1時間30分ほどのところに位置する北海道・標茶町。日本の町村で6番目に広大な土地を持ち、人口約7100人弱にして5万頭を超える牛(乳牛・肉牛含む)が飼育されている酪農の町だ。280ヘクタールにも及ぶ広大な牧場を保有し、22名のスタッフで約2000頭もの搾乳用となるホルスタイン、肉用となる和牛を飼育するのが農業生産法人KIだ。

      同社の特徴は、酪農と畜産のハイブリッド経営を行っていることに加え、持続可能な循環型農業を実践していることだ。牛の排せつする糞尿を堆肥にして自社保有の畑へ還元し、畑で育った牧草やデントコーンなどの飼料を再び給餌する方法を採っている。生乳の生産量は年間約4000トンだが、その品質の証しとして、農業生産工程管理の第三者認証である「JGAP」を2017年に取得。環境保全や食品安全、家畜衛生などあらゆる面で質の高い企業として、消費者に安全でおいしい牛乳を届け続けている。さらに21年からは仔牛の哺育事業を開始するなど、酪農・畜産業界のゲームチェンジャーといえる存在だ。

      株式会社KI代表取締役社長 木並伸一 氏

       

      「時代とともにいろんなことに挑戦してきました。それらがたまたまうまくいって、牛舎の増築を重ねながら、ここまでくることができました。若い頃は、今のような経営スタイルになるとは夢にも思っていませんでした」。そう語る同社代表取締役の木並伸一氏は、現在62歳。同社の前身・木並牧場の創業者である父親の跡を1998年に継いだ、2代目の経営者である。牧場とともに育ち、学生時代から父親の仕事を手伝い、この道に入った。

       

      そんな木並氏に転機が訪れたのは2003年、ホルスタインがサルモネラ菌に感染したときだ。

       

      「病気が次から次へと広まっていき、100頭近い搾乳牛がやられ、危機的な状況に陥りました。毎日、消毒作業を繰り返してもどんどん広まっていき、検査するたびに病気の判定が出て、振り出しに戻る。先が見えないつらさで、妻には『この仕事はもう潮時だ、やめよう』と話していました。そんなある日、専門学校に通っていた息子が突然、『俺、酪農業をやりたい』と言い出しました。この状況では到底無理だと諭しましたが、息子は本気でした。若さを生かし、大きな夢を持って酪農に向き合ってもらえるならと思い、2人で経営に取り組むことを決めました」

       

      KIとして法人化、確固たる地位を築き上げた

       

      サルモネラ菌の伝染も収まり、危機から脱した木並親子。まずは規模拡大のため年末には農協から融資を受け、2004年夏には搾乳専用施設であるミルキングパーラーを導入、再スタートを切った。木並氏は、もし息子である耕一さんからの申し出がなければ、今はまったく違う仕事に就いていただろうと吐露する。今は専務として共に働いている耕一さんの存在により、息を吹き返した形だ。

      「規模拡大といっても、自分の器に合ったものでなければなりません。背伸びしても駄目ですし、自分たちの目が届く範囲でやらなければなりません。そのため、海外の畜産関係者の元に出向いて視察し、1つひとつヒントを探って、自分にもできそうな要素を取り入れていきました」

       

      こうしてたくさんの学びを得た木並氏が、KIを法人化したのは2015年。規模拡大に合わせて、法人化の道を選んだ。

      「全国で人口減少が進む中、これまでと同じやり方ではうまくいきません。働き方改革も私たちにとっては向かい風でした。私たちは生き物を相手にしていますから、型にはまった働き方はできません。また人手不足が大きな課題となっていますので、人材を確保し、規模を拡大していくうえで、法人化は必要不可欠だったんです」

       

      実際、法人化したことで大きなメリットが生まれたという。

       

      「何をするにしても幅が広がったと思います。3年ほど前から肉牛を手がけるようになりましたが、新規参入した時は、ほかの畜産農家から『あいつは何者だ?』と、けげんな目で見られました。しかし、『標茶町のKIだ』と名乗れば皆がうなずいてくれた。木並という個人名よりも会社名のほうがずっと有名になり、仕事がやりやすくなったと思います」

       

      以後も、3代目である耕一さんと共に次々とチャレンジを続け、標茶町有数の農業生産法人として確固たる地位を築き上げた。

       

       

      高額の決済が日常茶飯事だから、アメックスのビジネス・カードが役立つ

      挑戦を続ける木並氏が2022年10月に導入したのが、アメックスのビジネス・カードだ。私生活ではクレジットカードを持っていないという木並氏が、なぜビジネス・カードの導入を決めたのか。

       

      「きっかけは、取引先の方から決済の手法として勧められたことです。私はクレジットカードについてはそんなに詳しくありませんが、アメックスは信頼性の高いブランドであるというのが大きかったですね」

       

      これまで木並氏は、毎月飼料の仕入れ代として、1000万円単位の金額を口座振り込みで支払ってきた。ただし1日当たりの振込限度額が数百万円に設定されており、わざわざ数日かけて振り込む手間とストレスがあったのだという。

       

      「私たちの仕事は、飼料や農機具の仕入れ・購入をはじめ、高額決済※が日常茶飯事です。アメックスのビジネス・カードを使えば、手間をかけず、かつ安全に決済できる。とても便利なうえ、決済だけでなく経費の管理や処理にかかる手間も減ります。推薦されてから、すぐに申し込みました」

      ※ ご利用限度額は、カード利用実績、支払実績によって決まります。ご希望に沿えない場合もございます

       

      木並氏がアメックスのビジネス・カードを使い始めて1年弱。現在は息子の耕一さんと2人で、主に農機具の修理代や飼料代の決済で利用している。今後期待する、さらなる活用方法はあるのだろうか。

       

      「ほかにもカードが利用できる取引先とは、ビジネス・カードを使ってもっと便利に取引したい。また、ポイント還元も大きなメリットですから、次回海外視察に行くときの航空マイルに活用していきたいと思っています」

       

      今、木並氏のように、酪農や畜産の世界でもビジネス・カードの利用が進みつつある。同業者にとって、ビジネス・カードにはどんなメリットがあるのだろうか。

       

      「今、畜産農家は人手不足や飼料代の高騰、電気代の値上げなどいろいろな面から厳しい状況に置かれています。そこを生き残るには、将来を見据え、先手を打って新しいことにチャレンジしていく必要があるでしょう。アメックスのビジネス・カードを持つこともその手段の1つで、これまでの経営の当たり前を変え、積極的に挑戦していくモチベーションにつながるのではないでしょうか。農業はやればやるだけ結果が出る仕事です。それこそが、農業の面白さ。これからも息子、そしてスタッフたちと一緒に頑張っていきます」

       

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      ■プロフィール

      木並伸一 

      株式会社KI 代表取締役社長

      北海道川上郡標茶町で酪農と畜産を営む。大規模な牧場で約2000頭の牛を飼養している。1998年に父親の跡を継ぎ、2代目の経営者に。

       

      Published: 2024年3月15日

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